第76回富士登山競走参戦レポート

7月25日(金)山梨県富士吉田市で行われた「第76回富士登山競走」にMightyトライアスロンから2名の選手が参加しました。

富士登山競走ってこんな大会

標高770mの富士吉田市役所前がスタート。北口本宮冨士浅間神社から吉田口登山道を通り、標高3,711mの富士山頂久須志神社までの山頂コースは距離21km、高低差は日本最大の約3,000mに及びます。山頂コースと五合目までの2コースがあります。

参加人数は山頂コース、五合目コース合わせて“3,776名”。山頂コースは、過去3年間の大会において五合目関門(五合目ゴール)を2時間20分以内で通過した実績がないとエントリーできません。

ちなみに、市民ランナーの目標の1つとして、市民ランナーグランドスラムがあります。その達成条件は、

  • フルマラソン サブ3 
  •  ウルトラマラソン サブ10
  •  富士登山競走山頂コース完走

の3つ。グランドスラムの条件の1つに入るほど、富士登山競走完走はランナーのステータスの1つであり、過酷なレースであることを示しています。

そんな富士登山競走“五合目コース”に、選手として、kebuさん&マエダの2名が参加しました。

なぜ、この過酷レースにエントリー?

マエダは元々色んなマラソンレースに出るのが好きで、やはり一度は富士登山競走にチャレンジしたいという思いがあって、2023年3月頃にマエダよりMightyみんなで一緒に出ようと呼びかけしましたが…。唯一反応してくださったのがMightyランの女王(大昔)kebuが参加表明!理由は「富士山とトレランが好きだから・・・」と、この大会の凄まじさを全く理解してないままエントリーフィー入金…ここから富士登山競走が始まりました。

大会前日

大会は平日の金曜日。しかも前日木曜日事前受付という事で2人共お仕事を1日半有給休暇を取って、いざ富士吉田へ!本来であれば富士吉田市内のホテルで宿泊して、楽にStart地点がある富士吉田市役所にと考えておりましたが、夏休みのハイシーズンという事もありホテルは空いていないし、空いていても宿泊費が高い…。という訳で少し離れた大月市の駅前のビジネスホテル(オープンしたばかりでめちゃ綺麗)で宿泊する事にし、レンタカーで移動する事に。

受付は富士吉田市民会館。全国各地よりめちゃくちゃ速そうな猛者ばかり集結しており、また海外からのランナーも多く見受けられました。この大会の公式ポスターの文言が『世界遺産富士山の頂へ 待ってろよ、富士山。』何か周りの雰囲気が凄すぎてこの時点で2人共「とにかくタイムではなく富士山と楽しみましょう!」開き直る…。無事にゼッケン&参加賞等々受け取り、大月へ。

そこから山梨名物 “ほうとう” で前夜祭。何しろ楽しもう!という事で軽く乾杯して最終準備。

大会当日

朝4:30マエダ目が覚める。とりあえずホテルの周りをウォーキング。緊張感が走る…。

kebuと6:20に集合していざStart地点の富士吉田市役所へ。山頂コースの方は6:30~Startで富士吉田市役所→富士山頂(21km)。すでに富士山との戦いが始まっております。我が五合目コースは8:30~開会式の9:00~5合目コースStart。MCケチャップさんのお決まりの選手の緊張感を和らげるテンションアゲアゲの中、一斉Start!

色々な諸先輩方や攻略法を読んでいると馬返し(10.8km地点)までが勝負とか、馬返しまでは突っめ!と。馬返し以降の登山道では狭く追い抜きが難しく、バテたランナーや足攣りランナー以外はほとんど抜けません。それを頭に入れ、まずは富士浅間神社まで緩やかな上り…。ずーーーっと上り…、平坦な道ほぼなし。暑さと坂で序盤から辛すぎる!何とか中の茶屋地点(7.8km)で給水ができ水をかぶり少し生き返りはしたが、更に激坂が続く…。歯を食いしばり何とか馬返し地点(10.8km)迄歩かず到達。その後はほぼ富士登山で足場も悪く、だんだん脚が攣ってきたのがわかり無理せずひたすらゴールに向け足を上げる。なんとか五合目到達、まずはマエダがゴール!おまけに79回大会迄の山頂コース出走権利も獲得。その後、まあまあ涼しげなお顔でkebu余裕のゴール!kebuは準備万端で水やら補給食も完璧、さすが女王。

と2人揃って日本一過酷レースに挑み、無事完走しました。

*ゴール後、約2km緩やかな上りを歩かされる。

が、爽やかな気持ちで青空と今上がって来た外界を背にハイポーズ!

富士登山競争

帰りは五合目から専用バスで閉会式会場の道の駅富士吉田へ。閉会式特別ゲストでサンプラザ中野くん&パッパラー河合さんの“Runner”が聞けたのですが、少し間に合わず残念。散々辛い思いをして走ってからの“Runner”は正直キツイ。その後、大月駅前で待ちに待った馬刺し&釜めし完走祝勝会でビールを。

さて、来年どうするか?富士山の頂に挑戦するか?

それともMightyみんなで再度五合目コースにするか?

富士登山競走他は全国どこでも達成可能ですが、富士登山競走は富士山にしかなく、しかも1年に1回のチャレンジというプレミア付きです。シーズンスケジュールを立てる際、この大会を優先順位のトップに据え、この大会のため試走を繰り返したり坂道対策をして全国の猛者達が挑むのが富士登山競走なのです。そんな猛者達に混じってテッペン取れるよう、1年かけて鍛錬を積み重ねる覚悟はできておりませぬ。(マエダ)